HoloPortは、Holochain財団が運営するHoloクラウドホスティングサービスのインフラの一部をなすデバイスです。
形状は写真のような小さなボックス型で、高機能なネットワーク機器としてHolochainアーキテクチャの技術が搭載されています。
HoloPort所有者は、対応アプリをリリースするソフト会社に対してサーバとしてHoloPortを貸し出す行為、いわゆるホスティングサービスを提供することになります。
ホスティングといっても特段の作業はなく、インターネットに接続し電源ONにするだけで、ソフト会社などの利用実績に応じて財団から一定の手数料が受け取れます。
手数料はBitcoinのような仮想通貨Holofuelになります。
HolofuelはHolochain財団が発行管理する仮想通貨で、現金化も可能で、HoloPort所有者にとっては利殖ビジネスとなります。
全世界でHolochainのリリースに合わせて対応アプリ(hApps)は現在開発中で、HoloPortを家庭や事務所に設置しておく意味はそこにあります。
また、HoloPortのイメージはちょうど大手サーバー会社のセンターサーバーが小さく細分化され、世界中の家庭や会社に点在するイメージで捉えることが出来ます。
ビジネスモデルとしてはシェアリングエコノミーという概念にあたるといえ、身近な例としては太陽光発電がそれにあたります。
自宅の屋根の上の太陽光パネルで発電し、自ら電力消費することは当然として、その余剰電力を第三者に売電する行為と似ています。
攻撃に対しての防御力が不完全と言われるセンターサーバーは近い将来、徐々にその領域を一部明け渡し、世界に無数のHoloPortが点在する、一家に一台HoloPortと言う時代が来るかも知れませんね。
正に大手サーバー会社の稼いでいたお金の『山分けプロジェクト』です。
ホスティングサービスを提供するには、自分がホストとなる必要があり、HoloPortを所持する必要があります。
ではそのHoloPortはと言うと、欧米を中心に初期出荷は行われており、主にアプリやサービスを提供するパブリッシャーのテスト用に使われています。
各国にはテスターとしてのボランティアも活躍しており、その方々にも使用されています。
ここまで読むとちょっと興味あるなあと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、現在のところは財団直営の海外サイトで購入するしかありません。
国内での販売、更にHoloPort日本限定モデルの販売等我々も計画を進めていますので時期が来ましたらお知らせします。
海外サイトですが、Holochain財団のホームページはこちらになります。
HoloPortは3種類用意されており、HoloPort Nano(約12,000円)、HoloPort(約65,000円)、Holoport+(約13万円)があります。
価格は輸入関税込みのおおよそです。
HoloPortはプラグアンドプレイが搭載されており、ソフトウェアがすでにインストールされていてHoloを実行できるように最適化されています。
電源を入力し、起動したら指示に従うだけです。
Holochainを取り巻く環境「サーバー設置場所は大丈夫?」
HoloPortは一見、家庭内機器の一つのように思え、これをサーバーとして考えた場合、家庭内機器のような設備で大丈夫かと不安に思う方もいるかもしれません。
この点、大手クラウドサービスのような従来型の中央集権型クラウドサーバーは、地震が来ても、爆弾を落とされてもビクともしない頑丈な施設に設置され、冷却用エアコンもフル稼働しているといわれています。
しかし、設備をどんなに立派なものにしても利用者の大切なデータを預かる以上セキュリティが全てであり、卑劣なサイバー攻撃から物理的にも論理的にも大切なデータを守ることが最優先されるべきといえます。
頑丈なファイヤーウォールも破られてしまえば、あとは情報を盗み放題となるのでは意味がないのです。
それなりの予算を投下して作った設備ですから脆弱であると言い切るつもりもありませんが、連日マスコミを賑わせているハッキング事件をみるに、金融機関も大手IT企業も被害に遭っており、そこに脆弱性を指摘せざるを得ない事実があるといえるのではないでしょうか。
一方、我々のHoloPortの設置場所には様々なロケーションが考えられますが、主に想定しているのは、個人の自宅、企業の事業所、データセンターのように多数のHoloPortを設置し、Holoクラウドホスティングサービスを業としてなす企業の施設等です。
前記の中央集権型クラウドサーバーのようにサーバーを物理的な災害(洪水や地震など)から守る設備は、もしかしたら少ないのかも知れません。
確かに、一つ一つは前述の中央集権型クラウドサーバーに比べ、物理的にはスペックが劣るHoloクラウドホスティングサービスといえます。
しかしながら、実はHoloPortは前述のHoloクラウドホスティングサービスを行うのに充分なスペックを備えており、またHoloクラウドホスティングサービスの論理的なシステム構成には、他に類を見ない強靭さが隠されているのです。
Holoクラウドホスティングのシステムでは、同じ情報を複数のHoloPortに同時にデータを複写し、情報の一極集中がないように分散化され格納しています。
また、データ自体がHoloクラウドに格納されていても、そのデータにアクセスするためには、データ作成者であるユーザーの秘密鍵というものが必要です。
この秘密鍵は、どこにも格納されずに、ユーザーである皆さんが、Holoクラウドホスティングサービスにアクセスする度に入力する正しいログイン情報(Eメールとパスワード)を元に、皆さんのデバイスでのみ生成及び一時的に格納され、ユーザーの皆さんがHoloホスティングサービスへのアクセスを終えたら、秘密鍵は毎回破棄されます。
この秘密鍵なしでは自分のデータへのアクセスは不可能ですので、データの所有者以外はデータにはアクセスできない作りになっています。
また、攻撃や故障等の原因でHoloPort数機が停止しても、他の同期しているHoloPortは健在ですのでデータは安全であり、停止したHoloPortの代替機をすぐに探して、停止したHoloPortと入れ替えます。
Holo及びHolochainの創設者であるArthur Brock氏によれば、「どのようなタイプのサーバーでも、100%の稼働率を期待することはできません。複数の電力網に接続され、バックアップバッテリーや発電機を持ち、複数のインターネットバックボーンに接続されている大規模データセンターのサーバーでさえも停電に見舞われます。
HoloPortの所有者は中央集権型データセンターよりもはるかに低い冗長性(同じデータが何回バックアップされているか)レベルになることを我々は理解しています。
そのため、Holoは保守的に考えて、90%の稼働率を想定して設計されており、全体的に従来のデータセンターにも勝る非常に高いSLA(サービス品質保証)を実現するように作られています。
90%の稼働率とは、10日に1日、つまり月に3日しかダウンしないことを意味します。
ほとんどの人は、家に置いているHoloPortでもこれを確実に上回ることができます(おそらく平均では98%の稼働率を保てるでしょう)。
何千ものHoloPortを使用してアプリをホストする高稼働率のHolochainアプリを例に考えてみましょう。
Holoホスティングサービスにログインする前に、読み取り専用モードでアプリにアクセスしているユーザーは、何千ものホストのすべてにアクセスすることができます。つまりこの場合、アプリへの基本的なアクセスは、99.99999999999…% [1000個の9]なのです。
また、ソースチェーン(各ユーザーの個人的なプライベートデータの集まり)をホストしたい方には、Holoはそのホストの稼働率が90%であることを契約上要求し、各ユーザーのソースチェーンは常に5台のHoloPortによってホストされます。
つまり、5台ずつのHoloPortを持つソースチェーンでは、ソースチェーンへの読み取りアクセスのアップタイムは99.999%になります。
書き込みアクセスのためには、5つのHoloPortのうち、3つのHoloPortがオンラインである必要がありますが、これはつまり、98.6%の書き込み可用性が保証されるということです。(そして、個々のホストの稼働率が98%の場合はその確率が99.999%になります)
そして、Holo は5台のホストが各ユーザーのプライベートデータを維持し続けていることを管理する必要があります。
つまり、HoloPortが長時間 (例: 24 時間以上) オフラインになった場合、Holo はソースチェーンのためにオフラインになったHoloPortの代わりとなる他のHoloPortを探し始めます。
これはつまり、各ユーザーが個人的なプライベートデータを読みたい場合は99.999%の確率でそれが可能であり、プライベートなデータを書き込みたい場合も98.6%の確率でそれが可能なのです。
そしてこれはユーザー一人における話で、全体としてみると一人のユーザーがアクセスできないことが仮に起きても、他のユーザーは問題なく動いているということです。
つまり、Holoホスティングサービスでは、従来の中央集権型クラウドサーバーで起こりうる、すべてのユーザーがサーバーにアクセスできないというケースは事実上起こりえないのです。」
このように、Holoホスティングサービスは、創設者の一人であるArthur氏が言うように、従来の中央集権型クラウドホスティングにも勝る品質を保証するように作られているのです。
BlockchainやHolochainが仮想通貨取引や金融機関で重宝されている理由の一つはこの論理的及び物理的構造にあります。
もちろんこれだけで安全を確保しているわけではありませんが、次世代サーバーの一角を担う潜在的な力は秘めていると言えます。
物理的に一見貧弱に見えるHoloクラウドホスティングサービスは実は物理的にも頼りになり論理的には最強のサーバーシステムと言えると思います。
長年、大きな変更がなかったサーバーの世界にも、ここに来て発想の大幅な転換が始まったと言えます。
Holoホスティングサービスはサーバーの世界にイノベーションを起こします。
HoloPortは、現時点ではhttps://store.holo.hostでのみ購入できます。
HoloPortはお客様の国の運送事情により異なりますが、数日から数週間かかるものとご理解ください。
獲得するHolo Fuel の量は、ホスティングに設定した価格と取得するトラフィックの量によって異なります。ネットワークが起動したとき、需給バランスがどうなるかわかりません。需要が低い場合は、トラフィックを引き付けるために競争力のある価格設定が必要になる場合があります。デバイスのパフォーマンスと信頼性の記録を確立するために、最初は価格を低く設定する必要がある場合もあります。
帯域幅の設定は完全に構成することが可能です。 HoloPortが消費できる帯域幅を特定の量に制限するか、特定の時間にのみ帯域幅の使用をスケジュールするようにオートパイロットを設定するか、特定のアプリまたは閾(しきい)値を超えて支払うアプリにのみ帯域幅の使用を割り当てることで、帯域幅をカスタマイズできます。
また、インターネット接続を使用していない夜間にのみ実行するように構成したり、Netflixの視聴など、帯域幅を必要とするアプリケーションを使用しているときに実行速度を遅くしたりすることもできます。
通常、新しいデバイス(HoloPort)をホームネットワークに追加するためにISPから課金されることはありません。
ただ、最近はあまり見かけませんがISP帯域幅の使用制限がある場合には更に課金される場合もあります。
動画サイトなどを観ていても問題ない場合はHoloPortを設置しても問題が起きることはありません。お気になされる方は、最寄りのサービスプロバイダーにお問い合わせください。
HoloPortは、ルータ自体に接続する必要があります。
これは、効率的に実行/ホストするために、事前設定されたLinuxディストリビューションがインストールされたスタンドアロンサーバーとして実行されるためです。
HoloPortにはインターネットサービスが必要ですが、コンピューターに接続する必要はありません。
HoloportにはWiFiが組み込まれていません。同梱された標準のイーサネットケーブルでインターネットサービスプロバイダーのルーターに接続します。
必要ありません。
はい。HoloPortは、初期のセキュリティおよび接続構成が実行されると、無人(セルフアップグレードなどを含む)で実行されるように設計およびリリースされます。
ハードウェアまたはソフトウェアに明らかな障害が発生した場合は、ケースの外側に色分けされたインジケータライトがあり、問題を警告します。
もちろん購入し、設置できます。追加のHoloPortを購入することで、コミュニティにサービスを提供し、Holofuelの収益力を拡大することができます。
技術に詳しいユーザーであればHoloPortの3つのモデルは、すべて通常のコンピューターとして動作するように変換するのは比較的容易です。 HoloPortの仕様はMac miniに匹敵し、HoloPortNanoの仕様はRaspberry Piのようなシングルボードコンピューターに似ています。
HoloPortは、現在はHoloテストネットワークに供するため出荷され、オープンテストネットワークのリリース中にHoloPortを使用できます。
Holofuelはメインネットまで稼ぐことはできません。